平成28年度都立高校入試問題(作成:東京都教育委員会)第5問

 
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空間図形の問題です。最短距離を考える問題は同じ年の日比谷でも出題されましたが、そちらはなかなかの難問でした。そちらも近々アップするので比較してみるのも面白いかも知れません。

それでは問1から見てみましょう。

 

空間図形内の最短距離は展開図(平面)にして、真っすぐ結ぶ。これが基本です。この基本を知っていればやることは簡単です。展開図を書いて、三平方の定理から最短の長さを求めます。普通に計算して大丈夫ですが、進学塾では3:4:5などの辺の比を使って少しでも時間短縮と計算ミスを防ぐように指導しています。

そういう細かいテクニックをどれだけ覚えるかというのも入試では大事ですが、公式ばかり覚えたけど、なぜそんな公式があるのかは考えたこともない、というのも少しつまらないような気がしますね。

それでは問2です。

 

点Qから底面に下ろした垂線の長さを求めることもできますが、今回は大きい立体からいらない部分を引いていく解法で解いています。まずは△ABCの面積です。ここでは公式を使いましたが、普通に高さを考えて底辺×高さ÷2でも大丈夫です。(難関校を目指すなら正三角形の面積の公式も覚えましょう)次に上半分の立体DMN-ABCという立体の体積を求めたいのですが、三角錐の上を切ったような立体で求めにくいですね。こういうときはその元の三角錐を作ってしまいます。図のように各辺を延長すれば三角錐が作れるので、そこから考えていきます。

大きい三角錐と延長した結果作られた小さい三角錐の相似比は2:1なので、体積比は8:1です。(相似比はBCとMNの長さからわかります)体積比が8:1なので立体DMN-ABCの体積は大きい三角錐の7/8となります。あとは除くべき三角錐を2つ引いて答えとなります。

下の立体を分割する必要がありますが、延長線など引かずに三角柱から3つの立体を引いて答えを求めることもできます。色々な求め方を考えるのも良い勉強になると思いますよ。

<総評>体積を求める問題は、この年の問題で一番難しく感じるかも知れないですね。

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