平成27年度都立高校入試問題(作成:東京都教育委員会)第5問

 
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空間図形の問題です。1つ前の問題で指摘した「なんとなく」の感覚で解くと失敗する問題ですよ。

では問1から見てみましょう。

 

空間図形は長さが図の見た目と異なることも多いので、しっかり考えていきましょう。△PBCの各辺の長さを見ていくと、どれも1:1:√2の比で求められ、同じ長さだということがわかりますね。

そうやって正三角形であることを確信したうえで、角度を答えるようにしましょう。これは基本問題ですね。

それでは問2です。

 

さあ、この立体の体積を求めるうえで、AQやQMの長さが知りたくなると思いますが、図の見た目だけで「なんとなく」点QはAMの中点だろう、とやってはいけません。今回、その予想は不正解です。

上の解答にあるように、こういう場合は平面を取り出して書くとわかりやすくなります。△AMDと△APQの相似に気付けば、立体の高さにあたるPQの長さも、底面積を考える際に必要なAQやQMの長さも求められますね。△ABCは二等辺三角形なのでAM⊥BCとなっている点も見落とさないで下さい。

進学校志望の生徒などは、立体の体積を求める際に、比を利用して速く解こうとします。この問題ではそこまで差は付きませんが、比を使った考え方も紹介しておきましょう。

 

上の図を見ながら考えて下さいね。P-ABCとP-QBCの底面積の比を考えています。△ABCや△QBCを底面と考えて体積比を出していますが、実際にP-ABCの体積を求める際は、△ACPを底面積と考えています。もちろん、普通に△ABCを底面と考えても良いのですが、面と面の垂直が見抜けていれば、上のような式を立てても大丈夫です。色々な見方ができるようになると楽しくなりますよ。

<総評>難易度はそれほど高くないですね。図の見た目に惑わされることのないよう、気を付けて解いて下さい。

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