平成26年度都立青山高等学校グループ作成問題(作成:進学指導重点校グループ作成委員会)第2問

   
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関数と図形の複合問題です。関数の基本知識はもちろん、平行線と線分の比や面積比もしっかり考えることができるか試される問題です。

では問1から見てみましょう。

 

これは基本問題ですね。点Bの座標が求められれば、直線の式もすぐに出せますね。進学指導重点校を目指す生徒なら、計算でも特に難しい場面はないと思います。

それでは問2です。

 

少し難易度が上がりましたね。順を追って考えましょう。aを求めたい⇒その為には点Bの座標がわかればよい⇒面積のヒントはあるが四角形APOBは長方形とか平行四辺形ではないので、△APOと△AOBに分割して考えよう。

これくらいの事を考えたら、どんどん作業をすすめましょう。点Pの座標を求め、直線PAの式を求めたら切片から底辺の長さがわかりますよね。(△APOを原点から切片までの長さ5を底辺とする2つの三角形と考えて式を作っています。)

後半はABの長さを求めて、そこから点Bのy座標を考えていますが、点Bの座標を(2、4a)とおいて式を立ててもいいですよ。

さて、別解です。これは△APOのように3点(原点とその他2点)の座標がわかっている際に使える公式(公式自体は割愛)を利用しています。普通の学校ではまず教えてくれませんが、進学塾では教えていますし、知っていると計算がとても速くなるので、余裕のある生徒には当塾でも教えています。(実は原点を通る点が1つもなくても利用できる便利な公式なのですが、今回はその話は省略します。)

それでは最後に問3です。

 

これも順を追って考えないと、途中でわからなくなってしまいますよ。△OQCと△OCBの面積を求めることができればいいが、それは難しそう。⇒△OQCと△OCBの面積比はQC:CBと同じだな。⇒QCとCBの長さが直接わからなくても、Q,C,Bからx軸に下ろした垂線の足同士の距離の比でもいいはずだ。⇒ならば点Cのx座標を求めればいい。

この流れを意識しながら、解答を見てもらえれば何をやっているかは理解できると思います。1つ1つの作業はそれほど難しくないですよね。

別解としては、点Rの座標を求める際に、三角形の面積を求めなくても、QO:OA=2:1からPR:RQ=1:3とわかるので、比からのアプローチで求めてもいいですね。比からのアプローチは苦手な生徒が多いうえ、今回は面積の値からのアプローチの方がわかりやすいと思い、解答は面積からのアプローチにしました。

<総評>問3がやはり分かれ目でしょうか。基本問題の練習だけでは、この問題をスラスラ解くはできないでしょう。複合問題をたくさん解いた経験が必要になってきますね。

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