平成24年度都立日比谷高等学校自校作成問題(都立日比谷高等学校作成)第3問

2次関数と平面図形の複合問題です。「面積の2等分」というのも入試問題ではよくみるパターンですね。
それでは問1から見ていきましょう。

まずは落とせない問題です。与えられた条件から点の座標を求め、直線の式を出す。これはミスなく取りましょう。またこの問題のkのように変数が含まれている問題ではグラフがどのように動き得るのかをイメージしておくことも大事です。kの範囲から2つの放物線の位置関係をしっかり読み取りましょう。
続いて問2です。

点の座標を文字でおいてすすめる、よく見る問題ですが、文字が2つあるので少し難しいかも知れません。どういう流れで答えが出てくるのかを想像しながらすすめたいですね。tとkが出てくるので、t、k両方入った式を立ててしまうと式が2つ必要になります。tだけの式が立てられるなら、その式だけでtが求められそうです。なので、解答のようにまずAB=BDを式にしてtを求め、それを利用してkも求めます。AB=CD、BD=CDで式を立てても結果的には同じようなものですが、手間を考えたら解答のようにすすめた方がよいのではないでしょうか。
では、最後に問3です。

面積の2等分はよく出題されますね。三角形はもちろん四角形の2等分、ある定点を通って2等分する場合など、いくつかパターンがあります。教室でも難関校を目指す生徒にはある程度まとめて練習してもらっています。
この問題に関しては2等分といってもそこまで難しくはないですね。2等分の仕方はすでに示されているので、あとは辺の長さを文字で表して式を立ててあげるだけです。
解答のように「傾き」というものが図形的にどことどこの辺の比なのかを意識すると理解が深まります。FB/EBで傾きになるし、GD/EDでも傾きになります。FB、AFまで求まれば、あとは式にするだけですね。
日比谷高校の発表した解答では直線nの式を切片まで求めていましたが、このすすめ方なら切片は求めずとも、答えまで導けます。
このあたりは生徒によっても肌にあうすすめ方というのがあるので、実際は授業の中でそれらを見極め、生徒にあった解き方を指導しています。
<総評>この問題は同じテーマの難関校の入試問題としては比較的簡単だと言えます。計算ミスなくすすめて、しっかり得点したいですね。